先日、プレパパプレママセミナーに参加してきました。
こういったオフラインのセミナーへの参加は実は二度目なので仕組みがわかってきました。
子育て世帯をメインターゲットとする商品を持つ協賛企業さん(ベビーグッズのメーカーさん、保険会社さんなど)が各自ブースを持っていて、お土産をくれたり、無料相談をしてくれたりします。
で、そこで必ずいらっしゃるのが「保険会社」さん!保険会社さんはたくさんの商品がありますが、ママパパをターゲットとする商品、それは「学資保険」です。
そのため、「お土産」とともに学資保険に関する資料をたくさんいただきます。
その中で気になるフレーズが。
学資保険の基礎知識
学資保険は、子供の将来に向けた教育費や学費をサポートするための保険商品です。将来的な教育費の増大や予期せぬ出費に備え、子供の成長と学びを支える役割を果たしています。以下では、学資保険の基礎知識について説明します。
まず、学資保険は保険料を支払い、保険期間中に予定された学資を受け取る仕組みです。保険料は、保険契約者が子供の成長に合わせて定期的に支払います。保険期間中に保険契約者が亡くなった場合は、保険金が支払われることもあります。これにより、保険契約者の子供が将来の学費を確保できるようになります。
「学資を貯める」という貯蓄機能を備えながら、通常の保険機能もあるというのが学資保険の特徴であり最大のメリットと言えるでしょう。
学資保険を選ぶ際には、保険料や保険金額、保険期間などのポイントに注意を払う必要があります。保険料は家計に負担をかけない範囲で支払えるものを選ぶことが重要です。また、将来の教育費を考慮し、保険金額を適切に設定することも大切です。保険期間は子供の進学予定や教育の長期計画に合わせて選びましょう。
さまざまな生命保険会社が売り出している学資保険を比較してみましたが、だいたい子どもが小学校在学中(10歳や11歳など)に毎月の払い込み(半年払い、一年払いなどもあり)が終了し、そのあと数年の留保があって、18歳の大学入学時から毎年「お祝い金」のような形で返戻金の一部が少しずつ払われる商品や、満期のときに一括で返戻金が払われる商品があるようです。
返戻率も各社バラバラなので、詳しくは個別に調べる必要がありますが、私が2023年6月に調べたところ、返戻率がかなり良くところで110%弱でした。
さらに、学資保険は他の保険商品とも比較する必要があります。生命保険や終身保険といった保険商品との違いを理解し、自身や家族のニーズに合った保険を選ぶことが重要です。学資保険の特徴やメリットを他の保険商品と比較してみることをお勧めします。
例えば、すでに自分や旦那さんが生命保険に入っていて、「万一への対策は万全!」という状況なのであれば、学資保険にわざわざ加入する必要はないかなと思います。
保険に一切加入しておらず、貯金もほとんどなく、子どもにお金を残せない・・!と言う状況なのでしたら逆に、学資保険の加入を考えてみるのは良いと思います。
学資保険の選び方とポイント
学資保険を選ぶ際には、以下のポイントに注意することが重要です。
まず、自身の家計状況に合った保険料を選ぶことが大切です。将来の教育費を考慮し、家計に負担をかけずに支払える範囲の保険料を選びましょう。保険料の支払いが継続できない場合、学資保険の目的を果たすことができなくなってしまいます。
次に、保険金額を適切に設定することが重要です。将来の教育費を見積もり、それに応じた保険金額を選びましょう。子供の進学や将来の目標に合わせて必要な資金を考えることが必要です。保険金額が十分でないと、将来の教育費をカバーすることができません。
学資保険は主に「大学にかかる費用」を貯めるために設計されているのか、18歳くらいになるまでお金が一切入ってこない商品も多くあります。大学にかかる費用をまかなうためならば、私立大学4年間にかかる学費が500万円弱ですから、保険金額としては500万円くらいあれば十分でしょう。
もっとも、小学校〜高校までの学費にも500万円ほどかかる(すべて国公立に通った場合)ので、「学資保険に入っているから学費は全部そこでまかなえるぞ!」なんてことにはなりません。あくまで大学進学費用を学資保険で貯めて、それまでの学費は別の方法で貯める必要があるようです。
また、保険期間も慎重に考える必要があります。子供の進学予定や教育の長期計画に合わせて、保険期間を選びましょう。保険期間が長すぎると保険金額を受け取りたいときに受け取れないですし、逆に保険期間が短すぎると、教育費を十分にカバーすることができない可能性があります。
さらに、学資保険の選択には保険会社の信頼性も重要です。信頼性のある保険会社を選ぶことで、将来の保障や運用成果に安心感を持つことができます。保険会社の評判や実績、顧客満足度などを調査し、信頼できる会社を選びましょう。
学資保険のメリットとデメリット
学資保険には以下のようなメリットとデメリットがあります。
メリット:
- 子供の将来を確保:前述の通りですが、学資保険を利用して子どもの教育費や学費を貯蓄できるため、子どもの将来の学びを守る役割を果たします。子どもがいると予期せぬ出費等があると、よく先輩ママさんたちから聞きますが、そんなときでも学資保険がある、と考えることで心の安心を得ることができそうです。また、「万が一」に備えられるところが最大のメリットではないかと思います。
- 保険料控除や税制優遇:学資保険に加入することで、保険料の一部が所得税の控除対象となる場合があります。(生命保険料控除)
デメリット:
- 運用成果の悪さ:学資保険は、他の保険商品と同じように保険会社によって運用されます。満期までの約20年運用されますが、返戻率は〜110%のものがほとんどと、利回り、運用成果の悪さが気になります。自分で投資信託等で運用した方が効率よく資金運用できることは明らかです。ぜひ一度、他の投資商品や教育費貯蓄プランとの比較検討をしてみることをおすすめします。
- 長期的な契約:学資保険は満期まで約20年と、かなり長期的な契約です。契約期間中に解約する場合、一部の手数料やペナルティが発生することがあります。途中解約をすると元本割れになる恐れもあります。
学資保険は子供の将来を考えた長期的な視点での選択が求められます。メリットとデメリットをよく理解し、自身の家計状況や将来の目標と照らし合わせながら、適切な判断を行いましょう。
学資保険に加入するなら
学資保険に加入すると決めたら、どんな準備が必要でしょうか?以下に準備のポイントを説明します。
- 教育費の見積もりと目標設定:学資保険に加入する前に、子供の将来の教育費を見積もりましょう。学校教育や進学計画、海外留学などを考慮し、必要な資金の目標を設定します。これに基づいて保険金額や保険期間を決定することが重要です。子どもにかかるお金は学費だけではなく、「お小遣い」や「習い事」もありますよね。前述のかんぽ生命の資料によると、お小遣いの平均は以下のようになるそうです。
- 保険会社と商品の比較:複数の保険会社や学資保険商品を比較検討しましょう。保険料、保険金額、運用成果、保険会社の信頼性などを考慮し、自身のニーズに合った選択を行います。ちなみに、冒頭で生命保険会社の学資保険を利用する人は約6割(58.6%)とお伝えしましたが、そのほかに、銀行の定期預金などで学費を用意する人が31.3%、銀行の積み立て預金等を利用する人が18.5%いるそうです。(かんぽ生命の資料より)
- 専門家のアドバイスを活用:学資保険の準備においては、専門家のアドバイスを活用することも重要です。保険の専門家やファイナンシャルプランナーに相談し、自身の状況や将来の目標に合わせたプランを立てることが有益です。オンライン・オフラインのプレママセミナーでよく受け付けている、無料のFP相談を活用するのも良いと思います。私も相談したことがありますが、話は分かりやすく、無理な勧誘もありませんでした。人・会社によると思いますが、「話だけ聞きたい」というスタンスでいる限り、無理にその場で契約をさせられることはありませんので一度「勉強してみるか〜」という気軽な気持ちで訪れてみると良いと思います。
学資保険の加入は子供の未来を見据えた重要な準備です。早期の加入や教育費の見積もり、保険会社の比較、家計管理の計画性、専門家のアドバイスを通じて、子供の将来に向けた準備をしっかりと行いましょう。
まとめ
ここまで、学資保険の基礎知識、選び方のポイント、メリットとデメリット、準備について紹介しました。
学資保険の選択は慎重さと情報収集が求められます。自身の家計状況や子供の将来の目標に合わせて、保険料や保険金額、保険期間を選びましょう。信頼性のある保険会社を選択し、適切な運用戦略を考慮することも重要です。
ちなみに我が家の場合、旦那さんが生命保険に入っていること、自分にも一定の運用があることから「万が一への備えはできている」との判断に至ったため、学資保険を利用することはせず、より効率の良い資金運用ができる投資信託を活用して学費に備えることにしました。
この結論に至るまで、随分たくさんの試算をして比較しました。ここで一例として、「学資保険」と「投資信託」の2つで運用した場合の比較結果をご紹介します。
学資保険で600万円貯めるためには、月々41,451円を11年間払い込むと、22年後の満期が来たときに600万円を受け取れるという商品がありました。返戻率は109.6%です。払込総額は5,471,532円のため、+528,468円の金額が受け取れるということです。
一方、同じ積立額41,451円を11年間積み立て、そのあと11年間運用(追加の積み立てなし)、22年後に引き出すというほぼ同じ条件で、「投資信託で積立した場合」を試算してみました。(投資信託の年利平均は3%〜10%と言われているので、その最低ラインをとって年利3%の複利運用で計算しています)
すると、受け取り総額はなんと8,657,809円になり(+3,186,365円)、学資保険でいうところの「返戻率」に換算してみると、158.2%でした。
投資信託で運用した場合に貯まる額は、学資保険で貯めるよりも約265万多い、という試算結果になりました。もちろん、年利3%で複利運用できると「保証」されているわけではないですし、投資信託はまったく保険機能が備わっていないので、万が一資金を積み立てられない事情ができたときはこのように貯めることはできません。リスクは学資保険より高いです。
ですが、「貯蓄性」の観点からいうとやはり学資保険の方が優れており、現在「保険」は特に必要していない我が家の状況を鑑みて、「学資保険は不要」という判断になりました。
それでも、「いざというときの保険」がほしいという方には学資保険は良い商品だなと思っています。私も、旦那さんの生命保険加入がなかったり、資金確保に不安が多かったりした場合、迷わず学資保険への加入を選択していたと思います。
学資保険に加入したいと考えた場合は、ぜひ複数の保険会社や商品を比較検討し、専門家のアドバイスも受けながら、後悔しない、最適なプランを選んでくださいね!
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