ビジネス英語と日常英会話ってどちらが難しいと思いますか?
私は「日常英会話の方が断然難しい」と思っています。
なぜなら、ビジネス英会話はある程度「型」が決まっているため、その使われる単語や表現が日常会話に比べて限定的だからです。
例えば日本語の日常会話で、「あ、今のなし!」と言いたいとき、「忘れて」「なかったことにして」「間違った」「無視して」「スルーして」など様々な言い方がありますよね。でも、ビジネスシーンにおいては基本「ご放念ください」の一択ではないでしょうか。
このように「日常会話」は表現方法が豊か、「ビジネス会話」は表現方法が限定的という理由で、ビジネス英会話の方が勉強が簡単だと私は思っています。
とは言うものの、「ビジネス」なんていうとちょっと堅苦しくて、「勉強したくない〜〜」「つまらなそう〜〜」と思っている方も多いのでは。今回は、楽しく、効率的にビジネス英会話を学べる方法をお伝えします。
良質なインプットができる信頼できる教材を見つける
適切な表現で話す/メールを書く(アウトプットする)ためには、良い文章を知る(インプットする)必要があります。
ということで、まずやりたいことは良質な教材を見つけることです。教材はご自身の好みに合わせて選べばOKで、媒体も問いません。
勉強は紙の本派!という方なら、ぜひ本を一冊購入するなり借りるなりして手に入れてください。
1. 外国人が著した(もしくは監修した)教材、外国で作成された教材を選ぶ
2. 自分に合ったレベルのものを選ぶ(初級・中級・上級など)
ネイティブが実際に現場で使う「生きた英語」を身につけたいので、日本の有名な英語の先生が書いた本などより、外国の方が作った教材がおすすめです。
また、初級の方が上級のものを選ぶと挫折しやすいですし、上級の方が初級を選ぶと物足りなさを感じてしまいます。自分に合ったレベルのものを選んでください。
紙の本はザ・勉強って感じで苦手・・楽しく勉強したい!という方はぜひアプリを使ってみてください。
1. レベルチェックをしてくれるアプリを選ぶ
2. 単語学習のみではなく「文章ごと」「フレーズごと」学べるアプリを選ぶ
本で学習する場合はある程度自分がどのレベルなのかを知っている必要があります。もし自分のレベルがわからない、という方にはぜひアプリの活用をおすすめします。その際、「レベルチェック」機能が付いているものを選びましょう。
ちなみに私の場合、Lingvist という、エストニア発のアプリを使っています。(以前、Lingvist社と楽天が提携して日本でも「まなみ〜」というアプリを提供していたそうですが、現在はもう提供されていないようですね。)
Lingvistに登録するとまずは簡単なレベルチェックがあります。自分が習得している単語のレベルによってレベルを判断してくれて、そのレベルに合わせて単語レベルが調整されます。
テストは以下のような問題が出題されます。
全部解答し終わるとこんな感じで結果が出てきます。
Lingvistはビジネス英会話専用ではないですが、自分で学習するコースを選択でき、そこに「ビジネス」や「ビジネスメール」というビジネスに特化したコースがあるので、それを使っています。単語学習に特化したアプリではあるのですが、例えば「報告書」という単語を覚えたいときに「報告書 > report」という単語単位で学習するのではなく、「その報告書をメールでお送りいただけますと幸いです > It would be helpful if you could send me the report by e-mail.」と文章単位で学習するので表現を丸ごと知ることができます。
各コースに単語が割り当てられていて、ビジネスのコースには1444語、ビジネスメールのコースには68語の単語が割り当てられています。(ちなみに68語の学習が終わってしまっても、学習履歴に基づいた「拡張」コースを自動で生成してくれます。「ビジネスメール+」というコース名になっていて、こちらは200語登録がありました。)
ノートやノートアプリを用意しフレーズをストックする
本でもアプリでも「やりっぱなし」だとなかなか力はつきません。
というのも、「読む」作業はインプット。問題を解いたり、アプリで穴埋め問題を打ち込んだりするのはアウトプットにはなっていますが、圧倒的にアウトプット量が不足しています。そのアウトプット量を埋めるために、ノートやノートアプリを用意しましょう!私はペン&ペーパーの方がしっくりくるので、ノート派です。
教材やアプリに出てきたフレーズの中で、「これは使ったことがない表現だな」という文章が出てきたらノートに写します。一言一句、そのままそっくり写します。
例えば、ビジネスメールでよく使う「〜に関して」という表現。普段私は「〜に関して」と書きたいときは、ほぼ無意識レベルで、
- with regard to
- regarding
を使用しています。ただ、アプリで学習していると、上記2つではなく、with reference to という表現が出てきました。これは使える!と思い、文章ごとノートに写しました。
後日、学習を進めていると、また「〜に関して」という訳に対して further to という表現が出てきました。(これは「〜に付け加えて」の意味合いが強くなる表現ですが)これもぜひ使ってみたい!と思い、同じページに文章ごとノートに写しました。
このようにして、学習した文章の中から「これは使えるぞ」というものをピックアップしてノートに書く癖をつけます。(もちろんノートアプリなどでもOK)
この作業を通じてアウトプット量を増やすことができます。
自分の会社PC宛に実際にそのフレーズを使ってメールを送る
まとめ
- 楽しむこと
- 毎日の生活に取り込むこと
だと思っています。
記事でご紹介した「良質な教材を手に入れる > ノートに書く > メールで使う」というシンプルな3ステップは毎日の生活に取り込みやすいため、ぜひ試してみていただき、自分に合うなと思ったら続けてみてください。
一年後、数百に連なる自分の学習スレッドを眺めながら、「私の英語もずいぶん表現の幅が広がったな〜」と言う自分を想像しながら。
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